情シスが語るSaaS選定で本当に見るべき3つのポイント
「機能が豊富で評判もいいから」という理由でSaaSを選び、導入後にハマるケースを情シスとして何度も見てきました。本記事では、機能比較表からは見えてこない、現場で本当に効いてくる選定ポイントを3つに絞ってお伝えします。
ポイント1:既存業務システムとの連携可否
最初に確認すべきは「今使っているシステムとデータ連携できるか」です。
SaaS単体で完結する業務はほとんどありません。会計システム、勤怠システム、基幹システムなど、社内には連携が必須となる既存資産があります。
確認すべき項目:
- API公開の有無(REST API / GraphQL)
- CSV連携での取り込み・出力フォーマット
- iPaaS(Zapier、HubLink等)対応の有無
- 既存システムからの移行ツール提供の有無
「APIあります」だけでは不十分で、自社が必要な操作が実際にAPIで実現できるかまで踏み込んで確認する必要があります。
ポイント2:管理者目線の運用負荷
機能評価は現場ユーザー視点で行われがちですが、情シスとしては「入れた後、誰がどう運用するのか」を必ず見る必要があります。
具体的には:
- アカウント管理の自動化(SCIM対応、AD/Entra ID連携)
- 権限設計の柔軟性(ロール、グループ、組織階層)
- ログ監査機能の充実度
- バックアップ・データエクスポートの仕様
これらが弱いSaaSは、導入直後は便利でも、組織が大きくなるにつれて運用が破綻します。
ポイント3:価格モデルの将来予測
SaaSの料金は「ユーザー単価×人数」が基本ですが、ここに罠が潜みます。
注意すべきパターン:
- ストレージ・トランザクション数による従量課金
- 上位機能を使うために必須な「プレミアムプラン」への誘導
- 年契約割引と月契約の差額(途中解約のリスク)
3年後・5年後の利用規模を仮定し、TCO(総保有コスト)でシミュレーションすることをおすすめします。
まとめ
機能比較表は「使えるかどうか」を判断する最低限のチェックです。本当の選定は、
- 既存システムとの連携性
- 運用負荷
- 将来コスト
を含めて総合判断する必要があります。
選定段階で情シスを巻き込むかどうかで、プロジェクトの成否は半分以上決まるといっても過言ではありません。